2021年2月21日日曜日

フリゲ紹介: ピトロクス・ギア

ピトロクス・ギア は、記憶のない少女ピクセルが、自らの過去を求めてピトロクス・ギアを目指す物語。 ガン&ソード型のシューティングアクションです。 だいたい 9時間くらいの作品でした。



以前からプレイしたかった (していた) のですが、意外と難しかったので、難易度を easy に変えて一気にクリアしてみました。 なぜか フリゲ 2018 などに載ってないのでやや無名感があるのですが、とても面白い作品です。

歯車生命体「箱神(ピトロス)」、理性を失い暴走した箱神「ニューロヘイト」など、何もかもが歯車でできた、謎に満ちた世界が舞台となっています。 ピクセルはピトロシティに暮らす箱神エックスや、様々なキャラクターのサポートを受けながら、ピトロクス・ギアを目指します (下)。



肝心のアクション画面がこちら (左下) ですが、これだけだと少しわかりにくいかも…。 ガン&ソードに加えてクロックアップ (いわゆる時止め) が目玉になっています。 ボスなどは非常に動きが素早いことがあるので、うまい具合に時を止めつつ攻撃をするのが攻略のポイントでしょうか。 ピクセルの右下らへんにいるのがエックスですが、このエックスとのやり取りもストーリーに深く関わってきます (右下)。



レベルはスルスルと上がるので、終盤は普通に 100 を超えます。 またステータスアップしていくと、ステータス画面に歯車がいっぱいになってきます (下)。 こういう作り込みも印象深くするのに役立っている気がします。 他にも装備するペンダントやギアを選べ、ペンダント次第でかなり武器性能が変わります。



なぜ無名なのか謎なレベルの作品です。 一旦公開停止があったり、ふりーむや夢現に掲載してないからなのかな。

フリゲ紹介: スーパーマホロイド

スーパーマホロイド は魔法具現化達の謎解き探索 RPG。 Twitter 経由で知った作品ですが、思ったより頭を使うゲームで面白かったです。



メトロイドのオマージュ作品ですが、特に戦闘はなく完全なパズル型の探索 RPG です。 仲間を増やせば取れる行動が増え、探索範囲が広がります (下)。 結構ボリュームの大きな作品で、4-5時間はプレイしていたと思う。 パズルも結構難しい。



仲間はそれぞれ得意技があります。 わてりなら火を消したり水に潜れたりしますし、ふれいむさんなら木を燃やしたりできます (下)。 魔法具現化達の得意技を活かしながらダンジョンからの脱出を目指します。 なんと総勢 16人の魔法具現化が登場します。



実際プレイしていると、解答に気付きにくいことも多かったのですが、こういうパズルゲームって適度に頭を使っていいなあと思いました。 私が一番詰まったのは、中盤だと水を氷に変えることができるのに気づくのに時間が掛かったところですかね。 それ以外は最終盤が難しいくらいで、あとはすんなりといけました。 最終盤は正直かなり難しかったですが、Wiki に攻略も載ってるのでなんとかなります。

こういった多数キャラのパズルゲームって面白くて良いですよね。 こういうの作ってみたいなと思わされる作品でした。

2021年2月19日金曜日

海外の著作物の利用についてまとめた

海外の著作物の利用について考えてみました。 もっと色々なところを参考にしているけど、特に参考にしたのは以下です。

アメリカの著作物とベルヌ条約

海外の著作物を利用する場合、まずはどのような条約下で利用できるか見る必要があります。 アメリカの著作物を日本 (ただしインターネット上) で利用する場合を考えてみましょう。 日本とアメリカはベルヌ条約を結んでいるので、条約下においてアメリカの著作物が利用できます。 利用する際には、使用する国 (日本) の法律に従う必要があります。 日本では相互主義の原則があるため、 外国の著作権法が保護する保護期間が日本の著作権法が保護する保護期間より短い場合、 短い方の外国の保護期間しか日本国内でも保護されないことになります。 まずはここが難しいところで、インターネットなど使用地の特定が難しい場合や、 グローバル利用の際には、 Term of use に日本法に従うと書いておくのは当然として、 もとの著作物の法律を考慮しておいたほうが良いと思います。

ベルヌ条約を結んでいない国のほうが少ないですが、結んでいなければ条件が変わります。 昔のアメリカは長いことベルヌ条約を批准しなかったので、日本とは 2カ国条約を結んできました。 1906/05/11 の日米著作権条約がそれに当たりますが、 1952/04/28 に廃棄が確認されたものの4年間の内国民待遇を維持する交換公文が取り交わされ、 1956/04/27 にそれまでの米国人の著作物について日本国内で内国民待遇が与えられています。 したがって、1956/04/27 以前に公表された米国人の著作物は、 日本において日本国著作権法の保護期間が適用されます。

3つの落とし穴

ただし戦時加算なるものが存在し、国ごとに固有の日数が加算されます。 国ごとの加算日数を覚えるのは困難なので、下に Wikipedia のリンクを残しておきます。 アメリカの場合、1941/12/08〜1952/04/27 の保護期間 3794日 (10年5ヶ月) が加算されます。 海外の著作物を使う時の一番の注意ポイントはここかな。 さらに TPP11 の影響で日本の著作権の保護期間は 2018/12/30 に 50年→70年になりました。 これまた難しい。 さらにさらに 法人著作権 (職務著作物) というものもあります。 法人格で出版したものに関しては、個人の著作権が切れても職務著作が残ります。 法人著作権の定義は国によって変わるので結構色々なチェックが必要です。 個人の著作権が切れても商標権やその他知的財産権は残るので、これも地雷になりやすそうです。

そんなこんなでなかなか難しいですが、アメリカの著作権の例を考えてみると、こんな感じになります。
  • 没年〜1940: 50年 (ただし法人著作権は75年)
  • 没年〜1967: 50年+戦時加算10年 (ただし法人著作権は最初の発行から 75年)
  • 没年1978〜: 70年+戦時加算10年 (ただし法人著作権は、最初の発行から 95年と創作年から120年の短いほう)

法人著作権は下手すると 200年近く使えないことになるので、なかなか強力です。 まずは法人著作権ではないことを確認することが大切そうです。 個人の著作物を安全に利用するなら、戦時加算を最大限考慮して以下のチェックをするのが良さそうです。
  • 没年〜1940: 50年 (OK!)
  • 没年〜1967: 61年 (1959年まではOK、それ以上は要確認)
  • 没年1968〜: 81年 (まだ無理)


しかし創作に25年掛かる事なんてあるかなあ…。

2021年2月9日火曜日

英会話クイズを作った

英会話クイズ を作りました。 英検5級くらいまでの、画像を見て英単語を答える学習アプリです。音声のヒントとかもある。 英単語アプリは色々あるけど、基本的にはリンクして覚えることが大切です。 最近の小学生はあまり手を使わないこともあるみたいなので、口を使って英単語を覚えるアプリです。 効率よく覚えてもらうために、目耳口とエピソードをリンクさせるように作りました。 英単語帳よりは面白くて良いと思う。

ちなみに少し前に 英単語クイズ というのを作りましたが、こちらは手を使って覚えます。 個人的には手のほうが頭に入る気がするのですが、英語4技能が重視される昨今では 英会話クイズ のほうがウケるかも知れません。 音声読み上げも音声認識も、ブラウザの最先端機能を駆使すれば、それなりに簡単に作れます。 Desktop / Android の Chrome しか対応していないのがネックですが、特に問題はないでしょう。



暗記済みリストを作って出題を変えるか悩んだけど、小学生の子は反復練習がすごく重要なので、とりあえず付けない方針にしてみた。 教科書を見ていても反復的に覚えているし、単語数もそこまで多くないので、反復練習で大丈夫そう。 ただ中学生以降は暗記済みリストを消していかないと効率が悪いだろうなあ。

ちなみに中学生 (英検4級以上) も同じ仕組みは使えますが、いい感じの画像が出なくなってきます。 検討段階では微妙だったのですが、良さそうだったら英検4級まではサポートしてみるかも。 簡単な単語なら音声認識でもいいけど、レベルが上がるにつれ発音も難しくなり効率が悪くなりそうなので、やはり小さい子向けが良いんじゃないかな。 特に意味はないけど Gopher くんがマスコットになってます。

実際遊んでみると日本人が苦手な発音の英単語はたまに失敗するくらいの難しさで、なかなかいい感じ。 発音チェックはこのアプリさえあればもう十分ですね。

2021年2月1日月曜日

世界の学費をなんとなく調べてみた

結構いい感じの記事が掲載されていました。 日本の高校教育から見た大学教育の価値という考え方で見ると、 確かにコスパは悪くないとは言えると思ったのですが、やや日本の固定社会性に引きずられそうだなと思いました。 少し前に 群馬県で台湾の大学進学が広がっている という話がバズってたけど、あれは本質的だよなと。 ちょっと気になったので世界基準で費用対効果をサクッと調べてました。

調べると言っても時系列データが調べにくいものが多いので、2020年度版です。 また中央値か平均値かがみんなの悩みですが、下方向に極端なパターンは切った上で平均とします。 適当な処理ですが、高等教育を受けた層を見て、上ブレを許可というイメージです。

アメリカ

  • 大学の学費: 1500〜3000万円
  • 平均年収: 568万円
アメリカは大卒の割合が 50% くらいで、貧富の差も大きい国なので、平均はあまり意味ないです。 ただ良い感じの区切り方がわからないので、全体の平均年収を見ると 568万円です。 でも学費から考えると年収 1000万円以上じゃないと無理だよね。 中身が良くても、さすがに学費は高すぎじゃないでしょうか。コスパ悪いかも。

中国

  • 大学の学費: 120〜280万円
  • 平均年収 (中高度人材): 382万円
中国は大卒が30%くらいで、農村部 (100万円くらい) と給与額が大きく異なるので、平均はあまり意味ないです。 都市部の平均を基準としたほうがマシな比較ができると思います。 中高度人材の実質平均年収は 382万円 です。 大学のレベルは高くスキルが身に付き、それが年収を毎年引き上げています。 職業別に見ると、博士は日本より遥かに上、大卒も日本並になってますね。 また金融と IT の給与は高いです。 給与は年率 10% ほど上昇しているので、そろそろ明確に日本を上回りますね。 日本の大学より遥かにコスパが良いです。

台湾

  • 大学の学費: 220〜560万円
  • 平均年収: 212万円
台湾の進学率は79-95%と非常に高く、平均値がうまく機能しそうです。 平均値は 212万円、中央値は 170万円と言われています。 物価から見ると学費は結構高めです。 職業別に見ると、 台湾も金融や IT を中心 (でも一位は電気) に給与が上がっており、 既に日本の給与を抜いていますね。 半導体製造国の生命線は電気でもあるので、わからなくもない結果です。

日本

  • 大学の学費: 240〜450万円 (医歯系は1800万)
  • 平均年収 436万円
日本は大卒が 60% くらいで、全体の平均年収は 436万円です。 給与の足切りは特にしていないですが、したとしても高卒年収を見る限り、大きくは変わらないと思う。 学費としてのコスパは、中国と比べると悪いですが、アメリカとは比較にならないくらい良い。 ただ問題はそこではないと思います。

大学に行ったことで得られる給与効果を見ると、予想でしかないけど、 アメリカ >>> 中国 >> 台湾 >>>>>>> 日本くらいになっているんじゃないかな。 日本の大学の問題は、給与が得られるようなスキルが身に付かない (身に付いても評価されていない) ことだと思います。 この新卒問題を学歴問題に無理やり置き換えているのが、ややこしいところ。 最初の記事に話を戻すなら、重要なのは教育内容なんじゃないかな、という結論になりそう。 まあでも平均での話でたいした事はないのかな。

学費が安くクオリティが高いとどうなるかというと、単純に階層移動がしやすくなると思います。 アメリカはもう階層移動がしにくい国になって久しいですが、学費とITの現状を見れば一目瞭然ですよね。 中国の大学、安くて良いなあ。