2019年12月4日水曜日

PISA から学ぶ幼少期の学習方法

PISA 2018 の資料が公開されていました。 初めて要因分析付きでまとまっていたので参考になりました。 せっかくなので重要と言えそうな幼少期の学習方法をまとめてみました。

読書をしよう (ポイント 6p)

読書を肯定的にとらえる生徒や本を読む頻度が高い生徒の方が、読解力の得点が高い。 中でも、フィクション、ノンフィクション、新聞をよく読む生徒の読解力の得点が高い。
最近の子は YouTube などの動画が大好きですが、読解能力の養成はできません。 読解の基礎力を高めるには、ジャンルは何でも良いので活字を読むべきのようです。 読解のできない子は実際、そもそも本を読む機会が少な過ぎることが多いです。

インターネットは1日30分未満でいい (ポイント 9p)

日本、OECD平均ともに、学校外でのインターネットの利用時間が4時間以上になると、3分野ともに平均得点が低下。
OECD では情報を手に入れることが学力差に繋がる可能性は十分に考えられます。 一方の日本人は情報量が多すぎるので、30分以上見ても効果がゼロに近い。 30分未満でも構わないように見えますし、2時間以上はやらせないほうが良さそう。


まとまってるのはこの 2 つだけですが、日本より安定して学力の高い香港・マカオ・シンガポールなどのアンケートを見ていると、結構面白いです。
  • ネット上でチャットをしている国は学力が高い? (p39)
    • ただし、SNSオンラインゲームは微妙 (p41)
  • インターネットを見て楽しんでいる国は学力が高い? (p42)
子どもの頃からインターネットを見て楽しんだり、コミュニケーションを取っている国の学力が高いように見えます。 「インターネットを見て楽しむ」と「インターネットは30分未満でいい」を合わせ、さらに「学校外での平日のインターネットの利用時間 (p2)」も合わせて考えると、学力の高い国ではインターネットを自制して使っていることがわかります。 それに対してチリの子はインタネットジャンキー過ぎるような…。

休憩時間などの短い利用は許しつつも、きちんと勉強させている日本の家庭教育は優秀ということなんでしょうね。 でもシンガポールの子はかなりインターネットしてるなあ。 インターネットで実用的な情報を調べる (p44) が高いので、プログラミングなどできちんと使いこなすことも重要ということでしょう。

凄く普通の結論にしかならなかったけど、読書の比率はどんどん下がってきているので、そこが割と大きな差になるかも知れません。


追記: もっと詳細な記事が出てきた。良かった。 日本のレベル 1 の層をどうするかですが、私は進度を戻してでも再学習するべきと思ってます。

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