まずUSB Wi-Fi 無線LAN子機の買い方を説明するより前に、LinuxノートPCの買い方も自戒を込めてポイントを1つだけ書いておきます。 BTOで買う時にはドライバが表示すらされていない事が多いので、本気で地雷を踏まないようにするには、購入前から問い合わせしないとまず無理。 そして地雷を踏んでしまったら、下手に野良ドライバを入れるよりはUSB Wi-Fi 無線LAN子機を使うほうが、対応状況の問題によって動かなくなるリスクが少なくて良いと思います。 これは以下の理由による。
対応状況を事前に調べる事の大切さ
USB Wi-Fi 無線LAN子機に限らず、Linuxでドライバが必須のハードウェアを購入する際は、カーネルのバージョンアップも考慮して製品を選ぶ必要があります。 メーカー独自でLinuxドライバを用意しているケースは注意が必要です。 例えば16.04に対応していても、18.04に対応しているような記載がない場合、動く確率は低いと思う。 実際動かないで困っているような報告が海外で散見されたので、対応バージョンも注視しよう。 Wi-Fiなら動かないだけで済むけど、GPUだと最悪OSが起動しなくなる。この問題があるので、買い方のポイントとしては、(1)きちんとLinuxドライバを更新してくれるメーカーの製品を使うか、(2)少し古めでもドライバが対応している事がわかっている製品を買うと良いと思います。 1に関しては昨今のドライバの対応状況を見るに、私はもう無理なんじゃないかと諦めている。 なので2で、まずは動くところを重視したほうが良さそう。 この部分をもう少しきちんと説明していく。
ドライバの対応状況の調べ方
製品のドライバがLinuxに対応しているかを調べるには、(1)その製品が利用しているドライバを調べ、(2)Linuxがそのドライバを公式サポートしているかを調べる必要があります。 1は意外と大変で泥臭い作業が必要になります。 公開されていれば良いのだけど、USB Wi-Fi 無線LAN子機は公開している製品がほとんどないので、人柱の報告に頼るしかない。 「製品の型番 ドライバ」などで検索してチマチマ調べましょう。 候補が多すぎる場合は、まず Realtek 製なので、「製品の型番 ドライバ Realtek」なども併用しよう。製品のドライバを調べるのは大変だけど、幸いな事にLinuxがそのドライバをサポートしているかは以下のコマンドで簡単に確認できます。
ls -R /lib/modules/`uname -r`/kernel/
このリストと人柱報告による製品のドライバを照合して、一致していればまず動きます。
名称ズレがあると認識してくれないので注意しよう。
一致しなくても、非公式の野良ドライバが公開されていて助かるケースは多いのだけど、先に述べたように動かなくなるリスクがある。
やはり購入前に公式サポートされているか調べるべきでしょう。
Lubuntu 18.04で実行すると、Realtek製品は以下のようなサポート状況が示されました。
:
/lib/modules/4.15.0-45-generic/kernel/drivers/net/wireless/realtek/rtlwifi:
btcoexist
rtl8188ee
rtl8192c
rtl8192ce
rtl8192cu
rtl8192de
rtl8192ee
rtl8192se
rtl8723ae
rtl8723be
rtl8723com
rtl8821ae
rtl_pci.ko
rtl_usb.ko
rtlWi-Fi.ko
:
現時点で良さそうな製品
このリストに含まれていて公式サポートが確認できる「小さな」USB Wi-Fi 無線LAN子機がないか探してみました。 Amazonでヒットしたものはすべて見たつもりですが、ドライバが対応しているのはおそらく、WN-G150UMK と TL-WN725N だけでした。 この 2 つの製品に関しては、実際に購入して、何もせず認識する事も確認済みです。 Wi-Fi周りで困っている方には、手堅い一品になるのでは。他にも動くものはあるかも知れないけど、型番がない製品が多過ぎる。 そのような製品はドライバの確認のしようがないので、Linuxユーザ的には購入候補には入れにくい。 購入前から「まず動くだろう」と確認できる製品の少なさは残念です。 メーカーもドライバを開示すればきっと売上が伸びるので、是非表示して欲しいなあ。
大きめのアンテナ型モデルは型番がないものばかりで、割とつらいです。
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