2019年9月1日日曜日

Google Coral / Jetson Nano / Raspberry Pi の性能差

Google Coral / Jetson Nano / Raspberry Pi の性能差を、いつも忘れて調べている気がするので、自分用にまとめておきます。 ちなみにネット上の参考になったデータを組み合わせているだけなので、検証はしていません。



まず Raspberry Pi の CPU はどれくらい強いのかというと、TrueBench の処理速度で比較するとこんな感じになります。

製品名CPU名処理時間
お高くて強い PCIntel Core i7-4800MQ78,857,277
手元の最弱PCと同等Intel Core i3-6006U94,537,612
Jetson NanoARM Cortex-A57367,342,691
Raspberry Pi 3 / Google Coral Dev BoardARM Cortex-A53949,003,080

Raspberry Pi 3 の CPU はかなりツライ。 ARM Cortex-A53 と Intel Core i7-4800MQ は CPU で 12倍ほどの速度差があります。 ちなみに Raspberry Pi 4 の Cortex-A72 は TrueBench にはまだないけど、Raspberry Pi 3 の Cortex-A53 からコアあたり 18〜30% 向上しているそうです。 Deep Learning する時も 5.5倍ほど速度差があります。 ただいずれにしても GPU を使わなければ、弱いです。


どれくらい弱いか。GPU を加えて、MobileNetV2 を Deep Learning することを考えてみます。 貧弱な Raspberry Pi 3 も、Coral Dev board を加えると、3752倍ほど早くなります。 Jetson Nano を加えると、26倍ほど早くなっています。

Intel Core i7-4870MQ の場合はよくわかりませんが、つよつよな Intel Core i7-7700K の場合は結果が載っています。 Coral Dev board を加えると、10倍ほど早くなります。 GPU を載せれば、つよつよな CPU でもこれくらいは早くなります。


ちなみにデータを参考にすると Jetson Nano より Coral Dev Board のほうが早いですが、値段差とアーキテクチャの制約が色々あるので、どちらが良いとは一概には言えません。 いずれにせよ 1 万円〜3万円で 10 倍以上は早くなるので、凄いの一言に尽きます。

アーキテクチャの制約も、考えようです。アーキテクチャ変更によって凄い数値も出てきているし、今後も期待できるからです。 特に 2019-08 に登場した EfficientNet-EdgeTPU は凄いです。 その結果を見ると、Xeon(R) E5-1650 が 738倍向上するという凄まじいことになっている。 Xeon(R) E5-1650 は PassMark のベンチマークで 12735点 で、Intel Core i3-6006U は 3081点で 4倍くらい違いますから、貧弱な CPU はもっと改善しそうです。 これだけの進歩は、さすがにアーキテクチャクチャの違いによるところが大きいと言えるでしょう。

参考:

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