2024年5月6日月曜日

Ubuntu デスクトップ比較: 24.04 は波乱の予感

Ubuntu 24.04 がリリースされたので、いつも通り Ubuntuデスクトップ比較をしてみました。 比較条件は 22.04 のときと一緒で、以下。 22.04 の時と条件は一緒ですが、言語は明示的に英語で固定しています。 これはインストーラで日本語を選べるものと、選べないものがあるからです。 普通は日本語の環境を比較したい人のほうが多いと思いますが、英語表示のほうがメモリ使用量には優しいため、一部のフレーバーが有利になってしまいます。 たとえば Lubuntu は日本語表示にすると 100MB くらいメモリ使用量が増えます。
  • VirtualBox でクリーン環境を比較
  • 検証時の最大メモリサイズは 2GB
  • 起動→安定後のメモリ使用量を free --mega で比較
  • 言語は英語

結果はこちら。 検証では、今まで忘れていた Cinnamon を追加し、新たに Unity を追加しました。 新しいフレーバーの Unity は Ubuntu GNOME が Ubuntu になった後に、 元の Ubuntu を Ubuntu Unity としてフレーバー化しただけです。

悲しいお知らせとしてどのフレーバーもメモリ使用量がかなり増えました。 どのフレーバーも 300MB ほど確実に増加し、MATE, Kubuntu の増加量はさらに大きいです。 MATE くらいのメモリ使用量だと、最適化した Windows 11 と大差ない気がします。 メモリ 4GB の PC だとそろそろ辛そうなので、これからは 8GB のほうが良いかも知れません。 今のところ Lubuntu, Xubuntu が鉄板であることは変わらないですが、 新しく登場した Unity が Xubuntu 並で健闘しています。
  1. Lubuntu: 644MB〜650MB (最軽量)
  2. Xubuntu: 842MB〜857MB
  3. Ubuntu Unity: 890MB〜911MB
  4. Kubuntu: 980MB〜1021MB
  5. Ubuntu Budgie: 1043MB〜1059MB
  6. Ubuntu MATE: 1115MB〜1197MB
  7. Ubuntu: 1135MB〜1262MB
  8. Ubuntu Cinnamon: 1221MB〜1228MB (最重量)

メニューを表示したときのスクリーンショットをまとめると、こんな感じ。 メニューが下ではなく上に行ったものが多い印象です。 どれも洗練されていて GUI に不満はまったく感じません。 慣れているせいもあるかも知れませんが、Lubuntu はやはりかっこいい。

Ubuntu 24.04 で一番の更新点は、おそらくインストーラの更新です。 最初はなんか意味あるのか? と思いましたが、 Lubuntu などを日本語でインストールできるのが大きいかも。 まだ初期画面が英語のほうが多いですけど、シェア獲得のために本気を出し始めたのかも知れません。 GUI に不満が見つからないのも、そういった理由から細かな改善を行ったのかも知れません。

Lubuntu
Xubuntu
Ubuntu Unity
Kubuntu
Ubuntu Budgie
Ubuntu MATE
Ubuntu
Ubuntu Cinnamon
Ubuntu フレーバーもだいぶメモリ使用量が増えてきたので、 その他の超軽量ディストリビューションもじょじょに気になってきています。 Ubuntu フレーバーが重いとなると個人的には Debian 系が有力候補となります。 メモリ 4GB のマシンでは、このへん を参考にして antiX や SparkyLinux、Debian あたりも検討してみると良いかも知れません。

ただ軽く Debian LXDE 12.5.0 を触ってみたところ、メモリ使用量は 630MB でした。 Debian もだいぶメモリ使用量が増えています。 全体的にメモリ使用量が増えてしまっていることは仕方ないのかなあ。 antiX は種類が多いので一言では片付けられませんが、300MB 以下で動くものもありました。 どこで差が付いているのでしょう。 LxQt などのモダンな Window Manager に頼ると、そろそろ厳しいのかな。

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