2019年4月5日金曜日

Webサービスの運用コストざっくりまとめ

Webサービスの運用コストを安い順にまとめてみました。

月額料金 ディスク上限 転送量上限 備考
Google Sites 0円 100MB 静的ページのみ
GitHub Pages 0円 1GB以下
推奨
静的ページのみ
Netlify (無料枠) 0円 GitHub等
に依存
100GB/月 1ユーザのみ
CGIは遅め
Firebase (無料枠) 0円 1GB 10GB/月 CGIは遅め
ZEIT (無料枠) 0円 GitHub等
に依存
100GB/月 CGIは遅め
GAE (無料枠) 0円 5GB 1GB/月 無料枠は遅め
GCE (無料枠) 0円 5GB 1GB/月 無料枠は遅め
Heroku (無料枠) 0円 - - 1プロジェクトのみ
無料HP 0円 100MB〜∞ 1-10GB/月 広告/SSL/CGI/SSH
の制限が多い
無料レンタルサーバ 0円 100MB〜∞ 1-10GB/月 広告/SSL/SSH
の制限が多い
レンタルサーバ 99円〜 プラン依存 プラン依存 安いと速度問題がある
ディスク容量大
クラウドストレージ 0円〜 転送/保存/リクエスト料
が掛かる
CDN 0円〜 転送料が掛かる
ZEIT 0円〜 GitHub等
に依存
CGIは遅め
転送量/保存料
VPS 500円〜 プラン依存 プラン依存 300円〜も一応ある
だけどSLAには注意
ディスク容量小
専用サーバ 2000円〜 プラン依存 プラン依存
クラウドサービス
GAE, GCE, AWS,
Netlify, Firebase, etc.
3000円〜 プラン依存 プラン依存 転送量/保存料
が掛かる


ここに書いていない無料枠のあるサービス一覧としては、良いまとめがあったのでそちらを参照。 AWS LambdaNetlify/ZEITに、Cloud FunctionsFirebaseに含まれるとも考えられるけど、DBやメッセージに限定すれば他にも色々あるみたい。


クラウドストレージの料金は転送量や保存料に依存するので表では比較しにくいです。 クラウドストレージのまとめがあったので、執筆時点での料金で、よくありそうなサービス想定のコストを計算してみました。 月額ドル建て料金 (保存料 + 転送料 + リクエスト料) です。

想定: データ容量20GB、10万GETリクエスト、転送量100GB、主な転送先が日本
  • Amazon: 20*0.025 + 100*0.09 + 100*0.00037 = 9.537$
  • Google (tokyo): 20*0.023 + 100*0.14 + 0 = 14.46$
  • Microsoft (tokyo): 20*0.02 + 100*0.09 + 10*0.0004 = 9.404$
  • Oracle (US only?): 20*0.0204 + 100*0.102 + 100*0.0043 = 11.038$
  • Rackspace (US only): 20*0.10 + 100*0.12 + 0 = 14$
どれも転送料が高いので、レンタルサーバと料金的にはおそらく大差ないです。 違ってくるのはレスポンスタイムや信頼性。

レスポンスタイムと信頼性を高める仕組みとしてはCDNがよく使われます。 CDNの料金は0.10$/月〜でAmazon S3 (クラウドストレージ) とそんなに変わらないのですが、利用するとレスポンスタイムが劇的に変わります様々なサービスがありますが、50msくらいでレスポンスが得られる。 これくらいのレスポンスで返せるレンタルサーバはたぶんない。


クラウドサービスは割高ですが、スケーリングできる利点があるので結局のところ利用用途に応じた選択が大事です。 またレンタルサーバは安いんですが、CGIで開発するのはかなり辛いので、VPSの値段が基本になると思っています。 VPSはまともなサービスの運用には500円/月は掛かると思っています。 格安VPSとして有名だったTIME4VPSが値上げをし、AlphaRacksもなくなった (2019-06-13) ので、最近はどんなに安くても300円/月はします。

クラウド系はちょっと仕組みが複雑になり過ぎてきたので、最近はFirebase/Netlifyが私のおすすめです。 高速なレスポンスが必要な時はバランスの良いVultrというVPSをよく使っています。 Vultr、実はCDNよりレスポンスが早かったりする。

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