2021年4月1日木曜日

2025年からの大学入学共通テストが面白い

2025年からの大学入学共通テストは、出題教科・科目の再編に伴い、 初めて出題される「情報」「歴史総合」「地理総合」「公共」が新設されます。 サンプル問題 も公表されましたが、これがなかなか面白く、 今後の日本で求められる力がよく表れています。

情報処理能力さえあれば解ける

サンプル問題を解いてみた印象を一言で言ってしまえば、この4教科に暗記知識はほぼ必要なくなりました。 常識的な範囲の知識だけあれば十分で、 情報処理能力さえあれば問題が解けます。 一定以上の思考力さえあれば余裕。 暗記的要素があるのは、むしろ再編されていない英語・理科・数学のほうなくらい。 ただ英語も読めれば解けるみたいな感じで、かなり楽になってますよね。 良い時代 (?) になったものです。

また先ほど「情報処理能力」と短く書いてしまいましたが、平たく言えば論理的な国語能力ではあります。 グラフなんかも複雑なものは出てこないので、文章が読めるかどうかという話。 ただ筆者の気持ちを答えるようなこれまでの国語能力とは異なります。 求められているのは分散した数多くのデータと文章を頼りに、論理的に正解を導き出す力です。

飛び級がより現実的になった

情報処理能力さえあれば解けるので、 文系学部は文章を正確に読めるハイレベル小学生はもしかすると合格できるのではないかと感じます。 ハイレベル中学生はかなり余裕を持って合格できるはず。 逆に文章を正確に読めない子は、今の大学生でも解けないことも、あるのかも知れません。 これ中学受験のトップ層とか、いきなり大学受験いけるんじゃないのかね。 まあ昔からそんな気はしているのですが、より現実的になりました。 特殊算やるくらいなら大学受験しようみたいな。

今後は飛び級入試がどんどん広がっていきそうですし、 広げていくべきではないかと感じる内容でした。 あくまで同じような路線で文系大学のレベルを維持し高めていくには、より高度な情報処理能力が求められます。 なぜならサンプル問題は、中学生でも高得点取れると思うから。 文章力だけで高めることには限界があるので、より高度な処理能力となると、数学か情報しかありません。 そして文理問わず統計を扱うには高校数学がわからないと話にならない以上、どちらかと言えば数学が重視されるかと思います。 早稲田が数学必須になりましたが、新設のサンプル問題を解いてみると、必然の判断な気がする。

大学ってなんなん?

中学生でも余裕を持って入れるとなると、大学ってなんなん?という気は正直してきます。 今後は以下のような路線が増える気はしますね。 以下の記事はかなり本質的なことを書いてあって、数学やってると成績も上がり、就職も良くなった、と。



情報処理能力、思考力、我慢力

情報処理能力は物事の本質を考えるための必須能力であり、 学問を学び続けたり、研究を行うためにも必須能力とも言えます。 暗記ではなく考える習慣がどんどん重要性を増していることは間違いないでしょう。 またあまり語られませんが、もう一つ重要な能力があるんじゃないかと思っています。 それは答えを導き出すまで我慢強く考える粘り強さです。 答えをすぐに知れる現代社会では、思考力と我慢力が弱くなっています。

情報処理能力、思考力は昔の日本教育でも要求されなかった力です。 ただ代わりに熾烈な競争と、上昇志向があったので、我慢力だけで機能していたのだろうと思います。 今はそれらがないので、本来必要だった力を重視されるようになったとも言えます。

一生懸命遊べば大学行けそう

問題を解いていて思ったのですが、プログラミングや囲碁将棋の頭脳ゲームをやってる人は、受験勉強とか何もしないでクリアできるかも。 この3つはわかりやすくすべての能力を鍛えられる。 まあ頭を使う他の分野も、レベルが上がってくるとだいたい上記の能力は絶対条件として求められます。 例えば作曲とかもそうだよね。

数学やレベルに関しては気になるところが色々ありますが、多くの人にとっては大学の意味を考える良い機会なのかなと思います。 良いところだけを見れば、趣味に没頭してるだけで大学受験はクリアできる人が増えそうな気はしてます。 そして大学でさらに趣味に磨きを掛けられる。いいなーこれ。

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