1400語を学ぶものの効率は良くない
まず今の中学生は 1200語ほどを習うという建前なのですが、実際にカウントしてみないとわからないので、各教科書に含まれる単語を調べてみました。 教科書の単語リストはほとんどがネット上に公開されているので、すぐわかります。 結果、日本で使われる教科書 (NEW HORIZON, TOTAL ENGLISH, etc.) はどれも 1400単語くらいとわかりました。 熟語などは除外して、単純に原形の単語でカウントしました。 教科書の 90% ほど理解していると想定すれば、確かに 1200語になります。ただこの 1400語は教科書ごとにバラバラなので、どれくらい重複しているのか調べてみると、 なんと 600語くらいしか一致していませんでした。全然一致してないやんけ…。 重要語をいくつ学んだかという指標でこれまでの教育を振り返ると、 多くて 700語くらいしか学んでいないという事になります。 これが意味するところは、公立高校入試では習っていない単語が出る確率が高くなるので、 出題レベルを大きく落とす必要があることだと思います。 いきなり教育の闇を見てしまった気が…。
英語教育改革後も会話は大変そう
2020年からは英語4技能が意識された教育に変わりました。 英語を話す際の必須単語リストは海外でたくさん公開されていて、 非ネイティブでも最低限会話に必要とされる重要語数は 1500語 (VOA, etc.) です。 数%くらいは単語に議論の余地があるので 1400 としても、英語4技能を謳うのであれば意識しておきたい数字です。 私も当然ながら必須語を 600 くらいしか学んでない時代の人間なのですが、 この数字を見ていると英語できちんと会話できないのは当然だなあと思ったりしました。 ちなみに今の中学校の教科書をすべて足して uniq した単語数は 3400 なのですが、このうち VOA に含まれる語は 950 です。 この結果からわかることは、既存の中学英語では全然足りないって事です。ついでなので今後小学生が習う単語数もカウントしてみました。 結果はだいたい 700語でしたが、VOA に含まれる語は 150 でした。 まあ最初のうちは覚えやすいことが重要なので、ズレがあって構わないと思います。 問題は中学のレベルが今後どこに落ち着くのかです。 今後の中学生は 1200語から 1600〜1800語が基準となるとのことですが、 真面目に会話できるレベルを検討すると、VOA に含まれる語をもっと学ばないといけない。 でも難しそうなので、VOA 基準で 800 いけば良いところかなと思います。
何となく気になって調査してみましたが、数字で見ると英語4技能ってやっぱ難しそうです。 英語教育改革後も VOA 基準に到達するのは大変。 まあゆるい英語を小学生から学ぶのは、良いことだと思ってます。
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