結構いい感じの記事が掲載されていました。
日本の高校教育から見た大学教育の価値という考え方で見ると、
確かにコスパは悪くないとは言えると思ったのですが、やや日本の固定社会性に引きずられそうだなと思いました。
少し前に
群馬県で台湾の大学進学が広がっている という話がバズってたけど、あれは本質的だよなと。
ちょっと気になったので世界基準で費用対効果をサクッと調べてました。
調べると言っても時系列データが調べにくいものが多いので、2020年度版です。
また中央値か平均値かがみんなの悩みですが、下方向に極端なパターンは切った上で平均とします。
適当な処理ですが、高等教育を受けた層を見て、上ブレを許可というイメージです。
アメリカ
- 大学の学費: 1500〜3000万円
- 平均年収: 568万円
アメリカは大卒の割合が 50% くらいで、貧富の差も大きい国なので、平均はあまり意味ないです。
ただ良い感じの区切り方がわからないので、全体の平均年収を見ると 568万円です。
でも学費から考えると年収 1000万円以上じゃないと無理だよね。
中身が良くても、さすがに学費は高すぎじゃないでしょうか。コスパ悪いかも。
中国
- 大学の学費: 120〜280万円
- 平均年収 (中高度人材): 382万円
中国は大卒が30%くらいで、農村部 (100万円くらい) と給与額が大きく異なるので、平均はあまり意味ないです。
都市部の平均を基準としたほうがマシな比較ができると思います。
中高度人材の実質平均年収は
382万円 です。
大学のレベルは高くスキルが身に付き、それが年収を毎年引き上げています。
職業別に見ると、博士は日本より遥かに上、大卒も日本並になってますね。
また金融と IT の給与は高いです。
給与は年率 10% ほど上昇しているので、そろそろ明確に日本を上回りますね。
日本の大学より遥かにコスパが良いです。
台湾
- 大学の学費: 220〜560万円
- 平均年収: 212万円
台湾の進学率は79-95%と非常に高く、平均値がうまく機能しそうです。
平均値は 212万円、中央値は 170万円と言われています。
物価から見ると学費は結構高めです。
職業別に見ると、
台湾も金融や IT を中心 (でも一位は電気) に給与が上がっており、
既に日本の給与を抜いていますね。
半導体製造国の生命線は電気でもあるので、わからなくもない結果です。
日本
- 大学の学費: 240〜450万円 (医歯系は1800万)
- 平均年収 436万円
日本は大卒が 60% くらいで、全体の平均年収は 436万円です。
給与の足切りは特にしていないですが、したとしても高卒年収を見る限り、大きくは変わらないと思う。
学費としてのコスパは、中国と比べると悪いですが、アメリカとは比較にならないくらい良い。
ただ問題はそこではないと思います。
大学に行ったことで得られる給与効果を見ると、予想でしかないけど、
アメリカ >>> 中国 >> 台湾 >>>>>>> 日本くらいになっているんじゃないかな。
日本の大学の問題は、給与が得られるようなスキルが身に付かない (身に付いても評価されていない) ことだと思います。
この新卒問題を学歴問題に無理やり置き換えているのが、ややこしいところ。
最初の記事に話を戻すなら、重要なのは教育内容なんじゃないかな、という結論になりそう。
まあでも平均での話でたいした事はないのかな。
学費が安くクオリティが高いとどうなるかというと、単純に階層移動がしやすくなると思います。
アメリカはもう階層移動がしにくい国になって久しいですが、学費とITの現状を見れば一目瞭然ですよね。
中国の大学、安くて良いなあ。
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