2021年9月1日水曜日

フォニックスタイピングを作った

フォニックスタイピング を作りました。



海外のフォニックス事情

作るに当たっては、フォニックスについて割といろいろ考えました。 海外で英語を習うとき、5-7歳 (幼稚園から小2) で まずフォニックスを習って、並行してサイトワーズを習います。 その時に習うのは ABC くらいで、つまり 英単語の ABC が読めないけど、会話ができる状態とのことです。 このような順序になるのは、アルファベットが 26 種類しかないのに対し、フォニックスなどの発音パターンは100種類近くあり、覚えるのが大変だから。 漢字は一つ一つ順番に覚えればスムーズに覚えられるけど、 英単語は実のところ漢字より前提ルールが多いのは、注目ポイントのように思います。 このような事情があり音から入るため、海外では文字を書いて理解するまでにはかなり時間が掛かる。 たまに海外では文字を書くのはいい加減でいいのに日本ではなぜみたいな記事を見かけるのですが、日本とは学習価値が異なるからで、話半分に聞くべきな気がする。

フォニックスはアメリカとイギリスで発音が違ったり、例外も多いので、 海外では音が同じものだけまとめて、ざっくり学ぶことが多いみたいです。 ただ勉強の時間軸はかなり長くて、3年くらい徹底的にやるという記事を多く見かけます。 では日本でもそうすべきかと言うと、前提が違いすぎるよね。 海外は日常的に英語で話していていくらでも音が聞けるけど、日本は聞けない。 真似しようとするのは大変だし、本当に真似が必要なのかも怪しい。 だいたい日本人は発音より英単語の文字列を眺める機会のほうが圧倒的に多いのですから、 音素から学ぼうとしてもデッドロックになるだけです (既になってる?)。 もう少し良い学びはないものかとは前から思っています。

日本人向けのフォニックス

そんなこともあって最近はフォニックスの色々な教材を見ていました。 発音練習についてはやはり面倒くささを感じるのですが、学び方自体はとても参考になります。 そこでフォニックスの考え方だけを流用しながら、 日本人向けにアレンジしたおきらく学習アプリを考えてみました。

フォニックスでは多少の効率は無視して、 なるべくアルファベット / 音素の少ない単語で、覚えやすさを重視しています。 音素に区切るのと一回あたりに学ぶ文字量・単語量が少なくなるので、英単語チェックもしやすいです。 このへんの仕組みは子供にとってユーザーフレンドリーで、真似をしたいと思いました。

日本人にとって ABC はひらがなより簡単なので、 ほとんどの子は音と ABC の対応を一瞬で覚えられると思っています。 しかし単語になると、昔の学習法だと配列の手掛かりを知る学習が少ないため、結構なハードルがあります。 なのでその部分だけフォニックスでサックリ学び、 後はタイピングなどの英語ゲームで物量をこなせば、 勝手に音素の決まりが定着し、いい感じに英単語へ繋がっていく気がします。 あとは量をやるだけ。

作ってみた

ということで、ABC → フォニックス → 英単語のスムーズな学びができるように、 フォニックスの音素で区切って物量をこなすタイピングを作ってみました。 タイピングは反復的に作業するので割と相性がいい。 エンドレスにすると単語の種類が少なくマンネリしそうなので、 15 の単語をできるだけ高速に打ち込むゲームにしてみました。 10問だとクリアが簡単そうだし、20 は少し長そうなので、今のところ 15 が良さそう。 15 * 3〜6 = 60〜80文字くらいなので、小さな子感覚では EASY を 30〜40秒くらいでクリアすればだいたい暗記はできている。 HARD を 60秒以内にクリアできれば、十分理解していると言って良いのではないかな。 タイピングと組み合わせるのが良いのは、すぐに単語が出てくるまで理解しているかどうかわかるから。 速度が遅くなれば理解度が足りないことがすぐわかる。 またヒントを連発していると最大 75秒遅れるので、60秒以内のクリアはできない。

もう少し面白くしたり、画像などもほしいですが、まずは動くものを出すことを優先して作りました。 フォニックスタイピング だけでも 400単語くらいは覚えられるので、英単語タイピング で少しいい加減だった小1〜小3の穴は埋められた気がします。

ちなみにフォニックスのルールは別の書籍やサイトで軽く学んだ後、タイピングで物量を流して覚える。 そして単語の意味を覚えているかどうかチェックするような利用用途を想定しています。 ルール解説はたくさん良いサイトがあるので、作らなくても良いかな。

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