2017年8月20日日曜日

.inputrcでターミナルの補完を便利に

今までbashのTab補完にはどうやって色付けすれば良いのだろうと思っていました。 lsした時に色付けするのは--color=autoのaliasを ~/.bashrc に書いていればOKですが、cd [Tab] でカレントディレクトリの補完をしようとした時には色付けされません。
これはどうやら ~/.inputrc で set colored-stats on とする事で設定できるみたい。 .inputrcはreadlineの設定ファイルなので、他にも色々と設定しておくと幸せになれそうです。

設定可能な項目を見ていると、以下のように設定すると便利そう。
# 補完時に大文字小文字を無視
set completion-ignore-case on
# ファイルタイプをカラフルに
set colored-stats on
# 補完の接頭辞をカラフルに
set colored-completion-prefix on
# 実行ファイルに印を付ける
# set visible-stats on

キーバインドの登録もできるみたいで、以下のような設定をしている人は多かったです。
set editing-mode vi
"\e[A":history-search-backward  # arrow up
"\e[B":history-search-forward  # arrow down
特殊キーを設定するための文字列はcatコマンドを入力後に、特殊キー(例えばarrow up)を押すと、 ^[[A という文字列が出てきますが、この ^[ を \e に置換したものを使うとのこと。


.inputrcがこんなに便利だったとは。もっと早く知りたかったよ…。

2017年8月18日金曜日

プロダクト比較サービスSlantが便利

SlantというサイトのLinuxランチャー比較がとても秀逸だったので、他にも面白い比較がないか色々調べてみました。人気のページを眺めてみましたが、結構面白いものがあります。 さすがに日本製ツールまではまとまっていないですが、海外製ツールの動向を知るには便利そうなサイトですね。

今まで知らなかったアプリも結構見つかりました。以下は特に便利そう / 面白いと思ったもの。

他にもウィンドウマネージャ ( LinuxWindowsMac) なども紹介されていました。使った事ないですが、使い方次第では便利なのかも知れません。

2017年8月17日木曜日

Linuxディストリビューション比較: やっぱりLubuntuは軽い

Ubuntuが18.04からUnityを廃止してGNOMEを採用するとの事で、 久々にUbuntu 16.04にapt-getで色々なディストリビューションをインストールして比較してみました。



ディストリビューションの比較は際限がないですが、 マニアックなものは抜きにして、Ubuntuから確認できる平凡なものだけにしています。

起動→安定後のメモリ使用量をタスクマネージャで確認すると以下になりました。
  • Ubuntu: 943MB
  • Ubuntu GNOME: 882MB
  • Kubuntu: 1185MB
  • Xubuntu: 851MB
  • Lubuntu: 538MB
  • Ubuntu MATE: 820MB

やはり前評判通りUnityはやや重く、Lubuntuは軽いという結果です。 Kubuntuは気付いたら標準Ubuntuより重くなってる…。 その他も標準より多少軽い程度で大差なくなってますね。 今後標準になるであろうUbuntu GNOMEは高機能で使いやすく、慣れればUnityと大差ない操作感で使用できるので、 今後は標準Ubuntuを使っておけばまず間違いないように思いました。

軽量を求めるならLubuntu一択。 起動時間も顕著に高速なのでなかなかに爽快感があります。 一つだけ注意点を挙げると、現在のLubuntuは軽量化のために透過ウィンドウは非透過になる仕様なので、この点にはご注意を。

あとLubuntuは軽量さの根幹のLXDEをLXQtへ移行する事を予定しており、動向が不安定な状態にあります。 2015年時点ではメモリ使用量はLXDE < XFCE < LXQtと残念な結果でした2016年にはLXDE < LXQt < XFCEになり改善はされましたが、 まだまだ開発中の状態であったため、18.04ではどうなるのかという状態が続いていました。

追記: そんな不安定な動向だったLubuntuでしたが、引き続きLXDEを採用した18.04が、2018/04/27にリリースされました比較してみたところ、Lubuntu 18.04も軽量さが維持されていました。 LXQtについてはLubuntu Nextの名称で現在も開発中らしいです。

ところでLubuntuは標準設定では少々使いにくいので、最低限ランチャーは用意したほうが良いと思います。 もっともLubuntuを使うような軽量志向の方はランチャーも自前で用意したほうが良いと思います。 おすすめランチャーは3つほど。

AlbertランチャーとLubuntuの組み合わせは最強かも

久々にディストリビューションで遊んでみると、やはりLubuntuは高速でした。 ただ以前使っていた時も感じたのは、常用するにはLubuntuは少々使いにくいという事です。 特にUnityランチャーやGNOMEランチャーに慣れてしまうと、多くの人は標準のランチャーが貧弱過ぎてツライんじゃないかと思う。

そこでLinuxで使いやすいランチャーを検索してみたところ、非常に良いページが見つかりました。

ランチャーと言えばSynapseやKupferが有名と思っていましたが、色々なランチャーがあるのですね。 一番人気のAlbertを使ってみたところ、確かにシンプルで良い。


その他の紹介されていたランチャーを使ってみて感じたのは、自然なパス補完、アプリ名の表示、インストールの容易さといった機能を高水準で用意しているランチャーはそれほど多くないという事です。Albertはいずれも良い感じの出来で、高評価も頷けます。


Lubuntuではこのような外部ランチャーをLubuntu起動時に自動起動するようにしておくと良いと思います。 ~/.config/lxsession/Lubuntu/autostart に以下を記載しておくとAlbertを自動起動してくれます。 全ユーザに同じ設定を適用したい場合は /etc/xdg/lxsession/Lubuntu/autostart に以下を書いておくと良いようです。
@albert

設定してみるとなかなかの使用感。 Lubuntuはランチャーさえ用意すれば他ディストリビューションに大きく劣る点はなさそう(細かな点は色々ある)なので、 Albertを知った事で久々に使ってみようと思いました。

Lubuntuのさらに細かな機能改善方法については、こちらにまとめてみました

Lubuntuを標準Ubuntu並に使えるように設定する

Lubuntuの標準設定はそれほど使いやすくありませんが、以下の設定をすると、 Ubuntuと遜色ない機能を、より少ないメモリ使用量で利用できます。

ワークスペースを増やす

Ubuntuの標準数は4個ですがLubuntuでは2個。以下の設定で増やす事ができます (18.04ではデフォルトが4個になったので設定不要)。

「設定」→「Openbox Configuration Manager」→「デスクトップ」で以下の画面へ。


上記のように「デスクトップの数」を4にすればOK。この設定をしても現在のUbuntuのように上下左右にワークスペースを作れる訳ではないですが、そこは我慢。 将来の標準予定のUbuntu GNOMEも上下左右には配置できないので許容範囲でしょう。


IMEのトレイアイコンを表示する

ibusのバグのようですが、Lubuntuでは何も設定しないとIMEのトレイアイコンが表示されません (18.04では解決済み)。 私の環境では以下を実行し、再起動する事で解決しました。
sudo apt-get install python-appindicator
sudo apt-get install python-gconf
sudo apt-get install python-glade2
sudo apt-get install python-pexpect

ランチャーを高機能化

Alt+F2で利用できるLubuntuのランチャーは先頭一致検索しかできないので不便です。 外部ランチャーを利用すると一気に使い勝手が良くなります。

CtrlとCapsLockを入れ替える

Ubuntuだとこの設定は簡単なのですが、Lubuntuではハマりがちです。 様々な設定方法があるようですが、 ~/.profileに以下を記述するのが最も簡単なように感じます。
# CapsLockをCtrlに変更
setxkbmap -option ctrl:nocaps
# # CapsLockとCtrlを入れ替える
# setxkbmap -option ctrl:swapcaps
# # CapsLockを元に戻す
# setxkbmap -option

スクリーンショット機能を標準Ubuntuに近付ける

Ubuntuの密かに便利な機能として、PrintScreenキーでのスクリーンショット機能があります。 Lubuntuでも同じ機能をscrotを使って再現していますが、確認画面なしでホームディレクトリに画像が保存されるなど若干の違いがあります。 この動作が気に入らない場合は、Ubuntuが利用しているgnome-screenshotに変えると良いです。
~/.config/openbox/lubuntu-rc.xml でショートカットキーが設定できるので以下を削除し、
<keybind key="Print">
  <action name="Execute">
    <command>lxsession-default screenshot</command>
  </action>
</keybind>
<keybind key="A-Print">
  <action name="Execute">
    <command>lxsession-default screenshot window</command>
  </action>
</keybind>

以下に書き換えるのは便利と思います。設定は openbox --reconfigure で反映できます。
<keybind key="Print">
  <action name="Execute">
    <command>gnome-screenshot --interactive</command>
  </action>
</keybind>


ほんの少しの設定で、Ubuntuと操作感がほとんど変わらなくなりました。大満足。